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裏町のお転婆娘のgintaruのレビュー・感想・評価

裏町のお転婆娘(1956年製作の映画)
3.3
コメディミュージカル。
芦川いづみがヒロインなのかと思って見たのだけれども、江利チエミがヒロインで芦川いづみは準ヒロイン。
江利チエミの良さはわからなかったな。年齢設定19歳とは思えないほどおばさんくさいし、歌もそんなにうまいと思わなかったし、演技も下手だった。
ストーリーの組み立てはまあまあ良くまとまっていて、ある程度先が読めるものの、当時の娯楽として見れば楽しめたのではないかな。自分でも知っている有名な俳優が続々と出演して、歌に踊りにと繰り広げるのだから当時の観客は楽しかっただろう。ただ今の目から見て残念だったのは、映像が白黒でしかも粗いので、引きでのダンスシーンなどはあまりはっきりと見られなかったことだ。
1955年製作、終戦からまだ10年。戦争の傷があちこちに見受けられる。みなしごという言葉を久しぶりに聞いた。
俳優陣は、フランキー堺や長門裕之は安定走行という感じ。岡田真澄が背も高くて抜群にかっこいい。浅丘ルリ子出演とあってどこに出てたかなと後で調べたら、みなしごの中のちょっと年上のお姉さん役だった。とても可憐な美少女。ダンスシーン、南田洋子が特に目を引いた。晩年の落ち着いた印象が強かったものだから、セクシーさも漂わせるダンスが素敵だった。芦川いづみはやはり可憐で、お金持ちのお嬢様ながらみなしごたちに寄り添うという役がよく似合う。
芦川いづみのダンスシーン、特にバレエを踊るシーンは見もの。それがあったからプラスαの評価になった。
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