銀幕短評(#320)
「ミスター・アーサー」
1981年、アメリカ。 1時間 37分。
総合評価 76点。
なんとチャーミングなコメディ映画でしょう。
また、なんとすてきな音楽(バート・バカラック)と せつないテーマソング(クリストファー・クロスのニューヨーク・シティ・セレナーデ)でしょう。
ネタを明かしますと、
アーサーはバカを演じているが、それほどバカではない。アーサーはずっと孤独だったが、ほんとうの愛を知る。アーサーは未来の展望を 何ももたなかったが、無敵の勇気を得る。アーサーは無尽蔵の財力をもっていたが、それを代わりにうしなう。
ダドリー・ムーア、ライザ・ミネリ、ジョン・ギールグッド(本作でオスカー助演を受賞)の演技がすばらしい。始めから みえみえのストーリーを、いかにすばらしいエンターテインメントに仕上げるか。そのために、どれだけ魅力的な会話のキャッチボールを展開するか、が勝負です。
でもこのカップル、いつまでもつかなあ。