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海は見ていたのBaadのレビュー・感想・評価

海は見ていた(2002年製作の映画)
3.1
熊井作品は前作の「日本の黒い夏~冤罪」しか見ていませんでしたが、前半の演出方法のもたついているところがこの映画に似ているな、という印象を持ちました。

舞台的な芝居の映像化があまり上手ではない、だらだらとしまりがないなりに河の流れが効果的に使われていてメッセージ性が強く情緒的な説得力に優れていた(つまり決して好きなタイプの映画ではなかったけれどそれなりに非常に優れていると感じた)前作と比べて、今回は水の描写でちょっと失敗したのではないかという印象を持ちました。

前半の長さはあの半分ぐらいでも良かったのではないでしょうか。全体でも90分あれば十分な映画だったと思います。

遠野凪子さんは前回はそれなりに良かったのですが時代劇向きではないのでは?あれでは遊女というよりは農家の箱入り娘です。女優では清水美砂とつみきみほがよかったのですが、使い切れていない感じがしました。

後半はよかったのですから二つのエピソードに同じ重きを置かなくても良かったような気がしました。
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