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ブローン・アパートのバロウズのレビュー・感想・評価

ブローン・アパート(2008年製作の映画)
1.7
テロ犠牲者の遺族が立ち直っていく話、という感動的なものにできたはずなのに、テーマが散在しているせいか中途半端な出来になってしまっている。
ミシェルウィリアムズ演じる主人公に全く共感できないのも問題。大切な我が子をほったらかして酒を飲みに出かけ、夫と息子の留守中に行きずりの男とセックス。おまけに平気で万引きはする(いくら精神を病んでいたとはいえ)。こんな主人公に感情移入など出来ないし寧ろ嫌悪感すら覚えてしまう。

また主人公以外の登場人物、旦那、不倫相手(ユアンマクレガー)、イスラム系の母子、夫の同僚警官など全てどうでもいい存在というか物語に噛み合ってなくて、あくまで母と子が主軸で他は添え物に過ぎない感じで不自然。
延々と息子の回想シーンを見せられるのでいい加減しつこく感じてくる(そして回想シーンにほとんど登場しない旦那の不憫さ!)

中東系とアジア系の区別もできず、おまけに一般市民を誤射するロンドン市警の無能さにも唖然としました。
ラストはなんだか良い話風にしてますけど、あれでめでたしめでたしでいいんでしょうか?子供は替えがきくってこと?

倫理的にいろいろとおかしい映画。
ミシェルウィリアムズとユアンマクレガーの無駄遣い。
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