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黄金時代のandesのレビュー・感想・評価

黄金時代(1930年製作の映画)
4.0
この映画に点数を、しかも高得点を与えること自体が冒涜なのかもしれない。ブニュエルに笑われてしまうかも。とはいえ、ナンセンスで支離滅裂ながら、引きがあるイメージがどんどん出てきて、「面白い映画」になっている。
宗教、上流階級、権威主義、体制、固定観念など全方位に喧嘩を売っていくスタイル。とおもわれるが、深く考えなくても楽しめる。何をしでかすかわからないガストン・モドーの雰囲気も見事。アナーキーな作風だが、実は品があってユーモラスなので、難しい感じはしない。
てっきり無声映画と思ったらトーキーであり驚いた。「顎の骨をかち割ってやるぞ」など良い台詞もある。ラジカルなコメディが好きな人は必見だろう。意外と背中を押されたアーティスト(同時代、後世)も少なくないのではないか。
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