かりっと焼いた林檎と柑橘系果物

怪獣ゴルゴのかりっと焼いた林檎と柑橘系果物のレビュー・感想・評価

怪獣ゴルゴ(1959年製作の映画)
4.4
イギリスで製作された
海外特撮作品では珍しい
着ぐるみとセットを使用した
怪獣映画。

ストーリーはシンプルで
海から発見されたゴルゴの子どもを
人間がお金儲けの為に捕まえてサーカスへ連れて行くと子どもを奪われた母親が
怒り、子どもを取り返そうとするもの。

このゴルゴもかなり強く、
人間側の攻撃がほとんど通用しないという
隠れた強豪怪獣でもありながら
子どもと再会すると静かに海に帰っていくなど本来は大人しい生きものという面も
キャラクターとして魅力的です。

海外の怪獣映画では
多くの怪獣が人間たちに殺されてしまう事が多いので生き延びて帰っていくラストシーンは新鮮で、
ニュースキャスターの
「我々は反省すべきなのかもしれません」
という台詞も人間の私利私欲で
自然界をコントロールする事は奢りである…という警鐘とも感じさせられました。

ロンドンの街で暴れ回るゴルゴと
当時の戦車部隊との戦いは迫力満点で
ロンドンブリッジやビッグ・ベンなどの
名所を次々に派手にぶち壊す様は
本当にそこにいるという臨場感もあり
非常に楽しめる海外怪獣映画の名作です。