🎬フルメタル・ジャケット🎬
＊
BDにて鑑賞
＊
公開日1987,03
＊
監督#スタンリーキューブリック
＊
出演#マシューモディーン #アダムボールドウィン #ビンセントドノフリオ
＊
【ストーリー】
米海兵隊3092小隊の新兵たちはいじめ、侮辱が横行する環境下、過酷な訓練を強いられる。
人を殺すことを教え込まれ人間性が奪われていった新兵のひとり、パイルはついに精神を病み自殺してしまう。
その後、それぞれベトナムへ送り込まれた新兵たちだったが。。
＊
キューブリック監督作品3作目。
やはり安定の？狂気に満ちた雰囲気はどんな形であれ自分を虜にしてくれる👏
＊
【耳と目に残るもの】
キューブリック作品は視覚聴覚にとてつもないインパクトを残す(シャイニングのジャックニコルソンや時計じかけのオレンジの雨に唄えばやあのハードなヴァイオレンスが特徴的だろう。)
＊
今作ではハートマン軍曹のキャラクターだろう！
よくもまぁ、あそこまで罵詈雑言を言えるなぁと感心してしまうぐらいの衝撃。
しかもこっちは字幕で見ているとその衝撃度は尚更！もはや笑ってしまうレベルである🙄
だからこそインパクトがあり一度観た人の耳や目に強く残る仕上がりになっている。
＊
『おフェラ豚』
『そびえ立つクソ』
『パパの精液がシーツのシミになりママの割れ目に残ったカスがお前だ』
など、、正直ここにすら書いて良いのか躊躇したがあえて載せます😅
＊
【映画の構成】
今作は大きく分けて2部構成になっている。
前半はハートマン軍曹により海兵隊への訓練がメインとなり、後半はベトナム戦争メインの話となっている。
＊
しかし前半部だけでこの映画は完結した感があり、レナードが暴走して幕を閉じてもよかったのではないかとすら思ってしまう。
＊
【洗脳による恐怖】
前半で描かれる描写、人を殺人マシーンに洗脳する狂気が描かれており、先ほど記載した様に常に罵詈雑言を浴びせて訓練をして精神を崩壊させる。
戦場に行っても恐怖心を感じなくなる戦闘兵器を育成していく！
＊
やはりこちらもキューブリック作品ではお馴染みに近い、時計仕掛けのオレンジや形は違えどシャイニングなど、人を変えてしまう描写がかなり精神的にくるものであり、俳優も心の崩壊の演じ分けがとても上手く見入ってしまう👏
＊
【レナード】
軍隊には似つかわしく無い体つきと小心さが目立つ性格のレナード。
もう前半はレナードとハートマン軍曹のやりとりがメインと言っても良い。
＊
冒頭と比べ前半のクライマックスでは就寝時間に1人でトイレにいる変わり果てたレナード。
手にはフルメタルジャケットを武装しており不気味な笑みを浮かべている。
この笑みこそ、ジャックニコルソンを彷彿とさせるあの笑顔！なんですよねー👏👏
＊
そして注意しに来たハートマン軍曹を打ち抜き、自らも自殺してしまう。。
この2人にはどちらにも肩入れできない、まさに神の領域の様なキューブリックらしい描かれ方に終わった気がする🤔
＊
やはりキューブリック監督は精神の崩壊を撮らせたら素晴らしいですね！本当に見入ってしまう👏
＊
【戦場の少女】
2部のラスト、相手の狙撃手が仲間を1人また1人と打ち抜いていく、なんとかその正体を突き止めたがそれは幼い少女であった。。
＊
勿論【敵】としてこの少女は打たれるが、まだ息がある状態であった。
しかしジョーカーは最初から殺そうと提案していた。
＊
少女が英語を話したこともあり周りも訓練により認識させられた、敵は皆人間以下の存在だという考えを改めてもち、一人の人間として少女を始末することを決める。
＊
銃を持つ少女、そして兵士達の歌から、戦争の愚かさを訴えているようにも見える結末であった。
また違った戦争の描き方でこれこそ真の戦争では無いか？とすら思わせる仕上がりにはやはり軽い恐怖を感じざるおえない。。
＊
【ラストのマーチ】
エンディング前、語りをバックに兵士達が歌う、誰もが知ってるであろうテーマソングを口ずさむ。。
＊
これからも戦争は続く、生きていかなければならないと言う意思表明にも取れる陽気で場違いとも取れる歌で幕を閉じる。
でもやはり本当の戦場ではこういったマーチを歌いたくなるものなのでは無いかなぁとも感じてしまう自分がいる🤔
＊
【まとめ】
新しく、斬新な切り口で戦争を描いたキューブリック監督。
2部においては若干あっさりした感じもあるが、人間関係・人種問題・戦場での現実性などとてつもないリアルが伝わってくる。
1部とは違う人間模様を見せてこちら側を常に刺激する表現は本当に見事👏
＊
そこそこ戦争映画を見て来たつもりだが妙な新しさを覚えました😎
＊
ちなみに翻訳家の戸田奈津子さんがセリフを意訳したせいで途中で降板させられたのは有名な話。。。
いや〜あんなの訳せないって🤣
＊
