michi

恋ひとすじにのmichiのネタバレレビュー・内容・結末

恋ひとすじに(1958年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

大ブレイク前のアラン・ドロン作品ということで、美しさに癒されたい時に観ようと楽しみにしていました。
20世紀初めのウィーンが舞台で、なかなか良い雰囲気です。
美男美女の甘い恋に心ときめくのと束の間、後に引きずる悲しい結末…そうなるだろうとは思ったけど、やっぱり全く解せない決闘文化。
ルール(何歩離れたところからどっちが先に撃つとか)を決めて、裁判所に登録すれば合法的に殺せるってこと?ほぼ100%先に撃たれる方が死ぬし、この格式ばった殺人に何の意味があるのか?西部劇で見るように、早撃ちの決闘ならまだ分かるんですが。
不利側でも逃げもしない彼らにしか分からない流儀作法や美学があるんだろうな…。

年増のご婦人に唆されて長く関係を持ってしまったが最後、夫の男爵にバレて、理不尽な決闘を受け入れざるを得なくなる。
素直に運命を受け入れてからのアラン・ドロンの哀しい表情がすごく綺麗で。
とっくに新しい恋が始まって、もう夫人なんか目にないのに、やっと別れ話に決着がついたのに、もうちょっとこう、うまく逃げられなかったものか…

娘がピクニックに出かけるとき、おやつやら飲み物やらを黙ってかごに追加していくクリスティーヌパパがかわいらしい。だから、あの結末は余計に堪える。
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