富樫鉄火

女の暦の富樫鉄火のレビュー・感想・評価

女の暦(1954年製作の映画)
4.0
#61 香川京子大会
以前見たのは、フィルムだったのかな。
今回はデジタルだけれど、とにかく画面が薄っぺらいスカスカで、とても見苦しかった。
この素材しかないのなら、仕方ないが。

全編、たいしたことはなにも起きないのに、淡々と5人姉妹の状況がつづられ、その誰かが、かならず、あたしたち観客のだれかに合致する、見事な設定。
ただ、どうも脚本の一部がぜい弱で、子供時代の回想があまりうまく生かされていないのと、キョンキョンがなぜラストで翻意したのか、説得力がない(こういう構成は、石坂洋次郎原作が抜群にうまい)。

女優5人、みんな素晴らしいが、特にトルコさんが太り始める直前の姿、とてもよい。
ロケも見事で、この映画、「ニュープリ」で観られたら、たまらないのだが。
富樫鉄火

富樫鉄火