「おれたちは…ここから…ソウルを…発信してるんだ」
「発信って…宇宙人かよ?」
今観てきた映画のワンシーンがよみがえって思わず吹き出す😁💦
車の中ではイージーE の過激なラップが鳴り響いている。
「ストレイト・アウタ・コンプトン」
まったくラップなんかを日本のしかも中途半端な田舎でやるのは大変だな😁💦
「今度のライブの方向性…東海岸でいくか西海岸でいくか?」
「どこの海岸?」
「…アメリカ」
役場のカルチャースクールみたいな場所で現代の若者文化代表でラップやらされる…もう場違いで痛くて抱腹絶倒😁💦
でもおれは何故か動揺している。
それこそ田舎の田んぼの中の県道を走ってたのだが🚗…ポツンとある自動販売機の脇に車を停める。
ブラックの冷たい缶コーヒーを買ってゆっくりあおる…雀が大慌てでどこかに飛んでいく…
脱力系の面白い青春映画だったじゃないか…なんでおれは動揺してるんだ?
それは映画の最後のIKKUとTOMのリリックを聴かされたせいだとわかっていた。
田舎の飯屋…壁にはブラウン管の古いテレビと棚に並ぶ地酒…安っぽいビニールのテーブルクロス…作業服の集団が「まずはルービー」とか言いながら飯を食いに来る…
バイトのIKKUはエンジ色のエプロンつけて…
世界で一番ヒップホップと縁遠いこの状況で絞り出されるIKKU のアカペラのラップ!
それは下手くそで場違いで恥ずかしくて滑稽で空気読めないにも程があって…
おれはいつの間にか…缶コーヒー握ったままボロボロ泣いてました💦
もうどうしようもない勘違い野郎のIKKUが絞り出す心の声…そしてそれに応じるTOM!
盛り上がりもせずに寒いまま…
おれは田んぼの中で立ちすくんだまましばらく泣きました😁💦
「SR サイタマノラッパー」
この映画のせいで、真っ昼間の県道の自動販売機わきで号泣したおれの秘密はその後誰にも話されることはなく缶コーヒーの空き缶と一緒にゴミ箱に放り込まれたのでした😁💦