【外国から見たヤクザ】
[気まぐれ映画レビューNo.82]
東映には"ヤクザ映画"や"官能作品"などを題材にした"Vシネマ"と言うジャンルがある。ここから数々の日本のいわゆる"実力派スター"が誕生し、中にはハリウッド映画に対抗した迫力のある作品もある。
そんなVシネマが、"アメリカのスタッフ"と共同で作っていた時期もあった。その名も……
東映Vアメリカ
「呪怨」などのプロデューサー一瀬隆重や「バイオハザード」などのプロデューサーサミュエル・ハディダなどが参加していたりと、日本とハリウッドなどのスタッフやキャストが集結して作られたシリーズがVアメリカなのだ。
その1つが本作。主演にはあの"ヴィゴ・モーテンセン"が務めていたりと、何かと私も気になっていた作品だ。しかもちゃんと続編(マイケル・ルーカー主演)も作られていて、ビデオ作品ながらも人気を博した作品だと分かる。
本作でのヴィゴはもちろんカッコいいのだが、本作で観てもらいたいのは当時は海外映画に何かと呼ばれてた"石橋凌"の演技だ。歌手時代の経験もあってか"声量"がとても良く、英語もとても聞き取りやすかった。
勘違いしないで欲しいのは、役者にはやはり声量が1番重要だと言う事だ。どんな映画でも声量や滑舌が良いだけで"観やすい映画"になる。石橋さんにはそれがとてもよく出来ており、日本語が聞き取りづらくなってしまうハリウッドの特殊音響でもちゃんと聞き取れる。滑舌も良いしね♪
作風としては実によくある「外国から観たヤクザ」の風潮がよく表れてる作品だが、つまらなくはない。迫力も充分にあるし、同じVアメリカ作品の「クライング・フリーマン」と同じくらい"拘って"作られていると感じた。
終始、ニヤニヤが止まらない作品でした。