〈会えなければ終わるなんて、そんなもんじゃないだろう〉
昔、見た時にタイトルが指すものが何か分からなかった。話に決着もつかないし、なんだか好きだったな。くらいの感想だった。最近改めて原作を読み、映画も見た。
気ままな「ユリ」に翻弄される「みるめ」と彼を振り向かせたい「えんちゃん」は北風と太陽みたい。一人がいつの間にか服を脱いでて、それに応えるようにもう一人も服を脱ぐ。その呼吸が好き。ラジオのフィルターを通して流れるTICAの武田カオリって方が歌う「ANGEL」も素敵で、その劇中に流れる音楽はこの作品のために作られた曲だ。そうやって作り上げられた一つの世界に愛しさを感じる。信玄餅をレクチャーするシーンも好きだな。パッと輝いたと思ったら電球のフィラメントが切れたみたいに暗くなって。繰り返し考えて答え合わせも出来なくて。だから恋愛って他人から評価されるものではないですね。誰かを好きになることの決着なんてないんだな
