仁義なきシリーズ2作目。スピンオフ作品。
タランティーノの暴力描写を原液で飲んだようなど迫力の映像が延々90分続く。
特攻で死ねなかった山中が、親分に仁義を通そうと捨て身の攻撃を繰り出すが、それはことごとく裏目に出る。
戦争の時代なら英雄。平和の時代なら犯罪者。
秩序が崩壊してやりたい放題やった戦後世代の大友と死に切れなかった戦中世代の山中の対決を描いた映画。
壮烈な死を飾っても、墓は無縁仏となり、それを訪ねるものはない。
高度成長期の中で、世の価値観が変わり、仁義が通らなくなりつつあった時代にあって、咲いた徒花。
死を決して美化することはない。それは深作欣二監督自身、死を美化することが戦争につながるという想いがあるからだ。
それを若かりし北大路欣也が熱演。
特攻で死に切れなかった若者の生命がほとばしり画面で弾けている。
「これ(手元の拳銃を抱えて)は俺のゼロ戦じゃけえ」の名セリフ。
説明セリフなんて野暮な真似はしない。
しのごの言わずに、拳銃ぶっ放せ!