明石です

ニュー・ワールドの明石ですのレビュー・感想・評価

ニュー・ワールド(2005年製作の映画)
4.1
17世紀初頭にヴァージニアへ入植、アメリカを作った建国の父たちの話、と思いきや、美しき先住民の王女(ポカホンタス)と恋に落ちた2人のイギリス人の物語でした。コリン・ファレルとクリスチャン・ベイルと男性ホルモン強めのお2人による王女さま寝取り合戦。

入植初期、食うや食わずの日々を過ごし、死体を食べて食い繋ぐ入植者たちの姿が痛々しく、歴史としては知っていた韓国の物語がこんなに悲惨だったとは。国の土台、というより、あばや屋だらけの限界集落が作られていく過程を見て、アメリカは本当にこんな何もないところに作られたのだなと感心。我らが日本は曲がりなりにも歴史のある国だから、こういう風にひとつの(それも超巨大な)国が人工的に作られていくさまを見るのは素晴らしく良い意味で異質な体験でした。

西洋文明が根を下ろす前の、ネイティブアメリカンの国だった雄大なアメリカの景色を堪能でき、台詞の少ないマリック映画の良さが際立ってると思う。しかし展開が早いね笑。少し目を離した隙に3年くらい経ってる。まあ壮大な建国神話を2時間強に収めること自体が難題な気はするけど。そして何たる厳しいロマンス!そりゃ現実はそうかもだけど、ってな感じで後味はかなり苦め笑。これじゃ王子様も浮かばれぬよ、、

——好きな台詞
「良心とは厄介なものだ。うるさいハエや吠えたてる犬だ」
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