異星人の襲来により封鎖されたメキシコ北部。社長令嬢救出の為、派遣されたカメラマン、遮断された海路を避けて危険な陸路の二人旅。
残された人々の変わらぬ生活、アメリカ・メキシコ国境を隔てる壁と米軍による空爆。
ハリウッドには撮れないインディペンデントのイギリス映画ならではの視点に息を巻く。
限られた予算を斬新な発想に変化した、ギャレス・エドワーズの意欲的な初監督作。
メキシコ人キャストはゲリラ撮影中に発見したエキストラを利用、破壊された街はハリケーンの被害を受けた港町で撮影し、コストカットが自然さと生活感を感じさせる。
SFロードムービーというべき、新たなジャンルを開拓した本作、下からの聳え立つ巨大なエイリアンの描写は(低予算故に)少なめも要所要所に散見されるそのデザインは秀逸。
緊迫感とドラマ性、シューレアリズムが同居したその作風は次なる『ゴジラ』へと受け継がれていく。
