マーくんパパ

キューリー夫人のマーくんパパのレビュー・感想・評価

キューリー夫人(1943年製作の映画)
3.5
『春の序曲』と共に戦後初めて日本で封切されたアメリカ映画。ソルボンヌ大学教授の紹介で夫となるピエール・キュリーの研究室の片隅を使わせてもらった馴れ初めから卒業と同時に母国ポーランドに帰国予定のマリーに求愛し押し留め結婚、青ウラン鉱の中に放射線量不一致の微量成分の検出に着手、粗末な研究小屋を使った長年の抽出作業の末ラジウムを取り出す事に成功した経緯から夫の不慮の交通事故死までこの歳にて至るまで知っていそうで知らないキュリー夫妻の足跡を伝記映画としておさらい出来た事が一番の収穫。科学者としての日夜休日を問わず考え続ける姿勢と微笑ましい2人のパートナーシップが戦後荒廃さなかの日本人に再興の希望を灯す一助になったかな。気品ある2人の主演者(ガーソン&ピジョン)と適度なウィット(口笛)も好感材料。