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キューリー夫人のひのレビュー・感想・評価

キューリー夫人(1943年製作の映画)
4.0
キュリー夫人?キュリー夫婦?キュリー博士?
タイトルからしてキュリー夫人に焦点を当てた物語のように思うが、実際はキュリー夫妻の2人の物語。
夫婦二人三脚とは言うが、まさしくこの夫婦を指す言葉である。

なんといってもピエールが愛しい。
科学一筋で恋を知らない堅物男がマリに出会って一変する。
毛嫌いしていた口笛を吹き、愛を自覚してから暗闇の中でドア越しに見える光と影が行ったり来たりする描写が何とも愛らしい。
最高の塩化ナトリウムプロポーズは映画史に残るべき。

ピエールは、マリが挫折しそうでもヒステリックになっても常に寄り添い支えては愛を伝える素晴らしい人。こんな人そうそう居ない。

偉業に関してはピエールとマリのどちらか1人では実現しなかっただろう。
ピエールの優しさとマリの真の強さ、2人の一途な思いが揃ってこその偉業だということが、映画に詰められている。

最後のシーンだけ実際とは異なるようだけれど、映画としてはストーリーと展開を優先したのかな?個人的にはいい展開だと思って涙してしまった。
キュリー夫人って泣く映画か?と思うが、これはほぼロマンス映画。

かの有名なキュリー夫人という人物の偉業も学べて、良いロマンス映画も堪能できました。
この時代の映画としてはクオリティが凄い。
ひ