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きわめてよいふうけい
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『きわめてよいふうけい』に投稿された感想・評価

中平卓馬の生活をこれ、といった主張もなく流していく。誰か人を思い出すときに、とめどなく沸いてくるイメージの断片を、映像という形式の手前、編集しなおしたような、想念的風景たち。
食事という生の行為以上に、写真を撮るという行為の方が生き生きとしていたことと、風景にとけるような映像表現が印象的。

暗室も、とめどなさは一緒で、音声が表現の一部になっていた。最後におそらく、映像として、表現として暗室から出ている。
写真家・中平卓馬の晩年を写した映像として、(後述する一点を除き)彼の生き方を知れるよい映画と思う。ホンマタカシ流の写真的な映像もおもしろい。
ただ、終盤は不要だったと思う。彼の死を撮ることが誰かに向けた抗議になるのなら話は違うが、写真の強度をそのまま映画に移し替え、死のタブーを犯したせいで公開向きの映像ではなくなっている。いや、写真でもこれは駄目か。
写真を撮る人は、どうしてこの写真なのかと問われると「たまたま、運良く」撮れたと答える。では、あなたはその責任を取る気はないのかと問いたい。誰がどのように見るかというのを表現者は考える責任があると思う。

以下、映画と無関係
アフタートークで、ホンマタカシがひとつ上、中平世代の作品への感想を求められて、なかなか難しいものがあると言っていた。自分のスタイルを確立するためには、まずひとつ前のものを否定する必要があった、と。私の2つ上の世代であるホンマの作品を私が好きになりきれないのは世代のせいもあるのかもしれない。
Baad

Baadの感想・評価

5.0
2005年、ロードショー時に見ました。

中平卓馬氏の写真は上映当時も今もさほど多くは見ておりません。私が氏の著作物に初めて触れたのは、学生時代に『なぜ植物図鑑か』を読んだ時。写真ではなくその文章から伝わってくる知性のありように、深い尊敬と羨望を覚えたのです。

この人のような頭脳を持ち合わせていたら、さぞかし世界がはっきりと見えるだろうに、と思い、いっぽうで、そのような知性と感受性をもちあせていることは、多分、かなりしんどいことに違いない、とも感じました。

本の内容は、残念ながら、今は詳しくは覚えておりません。その本を私が手にした時点で、氏はすでに記憶を失った状態だったということは、この映画を見て知りました。この映画の主な部分は氏の撮影時の日常生活をとらえていますが、写真との関わり方は、私が読んだ著書のそれとあまり違わないもののの様でした。

映画に映し出されていた過去のかなり無軌道な生き方も、撮影時の生き方にも、軽いショックを覚えました。氏のかつての生活圏も、作中のそれも、私自身の子ども時代から青春時代のそれと重なることが多く、かつての自分には窮屈で息苦しいとしか感じられなかった地方都市で、このように自由な生き方が可能であったということは、新鮮な驚きでもありました。

近年撮り続けていたという、スティル写真に映し出されてる生き物や植物の一つ一つのありさまが、たまらなくいとおしく思われました。

同じ時代に、この人が生き続けていた、ということが、なんだか誇らしく思えます。

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