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巨大なる戦場のmhのレビュー・感想・評価

巨大なる戦場(1965年製作の映画)
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イスラエル建国当時、イスラエル軍の軍事顧問を務めたアメリカ軍人目線のアラブ‐イスラエル戦争(1948)。
WW2が終わってすぐなので、ダッハウだったりアウシュビッツなどの強制収容所関連の話題が頻出する。
その頃はイギリス軍がイスラエルの治安維持にあたっていたとか、難民たちをそのイギリス軍が追い払おうとしているのとか、イギリス軍が撤退するタイミングで建国を宣言するとか、巨大な戦争(WW2)の陰になっててフォローしにくい事柄がさらっと登場するので目が離せない。
とはいえ、恋愛要素が俗っぽい。カークダグラス演じる主人公が軍事顧問島耕作みたいになってる。
浮気相手の性格が強烈でそれは面白かった。
存在感が強すぎるユルブリンナーと、戦争大好きジョンウェインの脇役っぷりも見どころ。
多くの映画でユダヤ人たちは「ヨーロッパに住んでるほかの民族となんらかわるところのないスマートなひとたち」という印象だけど、この映画だと土着感が強かった。すぐに輪になって踊るとか、ほんとかね?
欧米人がどんな風にユダヤ人をみているか垣間見れる気がしたんだけど、そういやハリウッドのフィクサーってユダヤ人だよね。そうかと思えば映画は資金難に陥っていたらしい。このあたりの事情はどうなんだろうなとか、話には関係ないことを考えながら見た。
画面がモヤモヤしたかと思えば回想がはじまったり、時間を割くわりに凡庸なアクションシーンだったり、豪華キャストのわり、埋もれているのもむべなるかなと思わせる戦争映画でした。
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