ダイナ

ヴィデオドロームのダイナのレビュー・感想・評価

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)
4.0
刺激のある映像を求めるケーブルTV局社長マックスが興味を持ったのは謎のスナッフビデオ。ビデオを追い求める中で大きな闇に飲まれていく悲哀が映されます。テレビやYouTube等映像に過激を求めるのはいつの時代も変わらず。普遍的な欲求が危険な領域に突っ込んでいくというよくあるストーリーもクローネンバーグの手にかかればあるあ…ねーよという個性突出型に。

魅力は世界観に真実味を持たせる特殊メイクです。ボディ・ホラーで名を馳せる監督の手腕が遺憾なく発揮されている本作。過去作からグロテスクさを感じさせる美術が格段とレベルアップ。卑猥かつグロテスクに訴えかける肉体変容や機械に肉感を纏わせる美術は新域に突入したようで見応え抜群。「ビデオ」の形状や仕様、使い方や在り方、しゃぶり尽くすようにいろんな角度から表現していて面白かったです。

行われている行動と微妙に釣り合ってないリアクションがどことなく笑いを誘う感じ、何故か惹きつけられます。ガチビンタ二発からのうっすいリアクションすき。そしてこの世界警備員いねえのか!?
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