シーケー

ヴィデオドロームのシーケーのレビュー・感想・評価

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)
3.9
昔から存在だけ知っていた映画だったけど、初めて観てすごくびっくりした。

ヤバい世界に誘い込まれていくという基本の流れもよいのだけれど、脈打つテレビやビデオカセット、ムニっとしたブラウン管テレビ画面みたいな官能的機械の表現が見たことない感覚で引き込まれるような気持ちになった。

今は当時とはかなり違ったメディア状況にあって、ビデオ中毒的な症状はもっと進んでいる。でももうメディアの物質性は薄れていて、ビデオドロームに感染してもこういうフェティッシュな幻想を現実化できない人間に我々はなってしまった気がする。今はスマホもディスプレイも単にフラットすぎる。