ウゴ

ウォール街のウゴのレビュー・感想・評価

ウォール街(1987年製作の映画)
5.0
映画史上最も悪名高い悪役であるゴードン・ゲッコーが登場する作品。実はゲッコーは主役ではないのだが、完全に主人公より目立っている。
映画の中でゲッコーはこう嘯く。「欲は善」だと。こんな思想の持ち主が世の中に溢れかえってるから、今の世の中はこんなに狂ってるんだろうな。
監督兼脚本家のオリバー・ストーンは、ゲッコーのようなサイコパスの新自由主義者を糾弾する目的でこの映画を作ったらしいが、いざ映画が公開されると、ゲッコーに憧れて不毛なマネーゲームに参加したいと望む若者が大量発生し、監督は頭を抱えたらしい。監督の心労やいかに。
ともかく、本作は資本主義社会を端的に現した名作である。映画公開当時よりも、現代の方が余程道徳的に堕落しているのが悲しいところだが。
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