【悪くない】
李相日監督作品。
昭和4年の福島県いわき市を舞台に、エネルギー革命で斜陽になっていた炭坑の人々が常磐ハワイアンセンターを立ち上げてゆく様を、東京から流れてきたダンサー(松雪泰子)が地元少女(蒼井優、ほか)にフラダンスを教え込むところをメインとして描いている。
芸術や趣味としてのダンスではなく、生活のためにダンスをやるところが、現代とはひと味違った重みを作品に与えており、彼女たちと対立する旧世代の人々も、老いた炭坑婦を演じる冨司純子がすごい迫力を出しているなど、結構いい線を行っていると思う。