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モンスターのYYamadaのレビュー・感想・評価

モンスター(2003年製作の映画)
3.4
【実話に基づく傑作映画たち】
 ~事実は小説より奇なり

◆ベースとなった史実
〈米国史上初の女性連続殺人犯〉1989年
・場所: アメリカ/フロリダ州
・人物: アイリーン・ウォーノス(売春婦)

〈見処〉
①まさにモンスター、
 シャーリーズ・セロン迫真の演技
・『モンスター』(Monster)は、2003年に製作された犯罪伝記映画。監督・脚本は、本作でデビューし、後に『ワンダーウーマン』(2017)にて、女性監督作品の最高興収を記録することになるパティ・ジェンキンス。
・舞台は80年代のフロリダ。30代の娼婦、アイリーン(シャーリーズ・セロン)は、バーで同性愛者のセルビー(クリスティーナ・リッチ)と意気投合し、彼女たちは愛し合うようになる。
・アイリーンは二人で一夜を過ごすホテル代を稼ぐため客をとるが、暴行を受け、殺害してしまう。アイリーンは売春婦を辞め、合法的な収入源を得ようとするが、世間的な常識もない彼女は社会に受け入れらず、絶望のまま売春に戻ることにするが、再び衝動的に殺人を拳銃を手にすることになった…。
・本作は、1989年から1990年の間に7人の男性を殺害した、(実際には異なるが)「米国初の女性連続殺人魔」として悪名高い、アイリーン・ウォーノスの生涯を映画化したもの。
・「テルマ&ルイーズ』(1991)のモデルとなった!?」とデマが出回るほど有名なシリアルキラー、アイリーンの容姿に似せるため、「13キロの増量」「顔面シミの特殊メイク」「義歯の装着」にて迫真の演技を見せた、主演のシャーリーズ・セロンは本作で初のアカデミー主演女優賞に輝いている。

②結び…本作の見処は?
○: 外見のみならず内面も屈折しているアイリーン・ウォーノスを見事に演じたシャーリーズ・セロンの演技こそが唯一の見処。
○: 共感や同情を感じさせないアイリーンの生涯であるが、唯一、司法取引をしたセルビーに対する心境は理解出来る。(実際のアイリーンも、そのことがきっかけで犯行を認めたそうだ)
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