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モンスターのkotのネタバレレビュー・内容・結末

モンスター(2003年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

あのシャーリーズ・セロンが特殊メイクと逆ダイエットで不細工になり、挑んだ役ということで、前々から観たかったのが、ようやく叶った。
正直、それでも肌荒れしたぽっちゃり美人という外見だったのだが、シャーリーズ・セロンの鬼気迫る演技が凄かった。
13歳から娼婦をし続け、ついに暴力的な客から身を守るために思わず殺害。それは正当防衛と言えるだろう。
しかし2回目の殺人は、「もう娼婦なんかしたくない!」という心からの防御反応だったように見える。
そして殺人に味をしめてしまってからは、3回目、4回目と同じような手順を踏むだけ。
自分を正当化している主人公も、本当はそれが悪いことだって分かってる。でももう止められない。
同性愛の彼女に会い、自殺を思いとどまり、しかし今度は彼女を養うために、殺人を繰り返していく。主人公にとって、彼女は疫病神だったのか?
はたから見ると、主人公の言動はチンピラそのもので、思考回路が理解出来なかったが、主人公なりの純愛を貫いたつもりが、裏目に出たのか。
一つ、人生の分岐点があったとしたら、工場勤務を馬鹿にして、堅気の仕事に就く努力をやめたこと。
とはいえ、やはり主人公が工場で働く姿を想像出来ないので、全ての成り行きは必然だったのかもしれない。
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