ウシュアイア

海角七号/君想う、国境の南のウシュアイアのレビュー・感想・評価

4.0
<あらすじ>
過疎化が進む台湾の海辺の町,恒春。
台北でミュージシャンの夢破れて恒春に戻り,郵便配達の仕事をする阿嘉は,地元町民で素人バンドを組んで町で開催される日本人歌手・中孝介のライブの前座をつとめることになる。
そして,バンドのコーディネーターを務める日本人・友子を交え,素人バンドは様々なトラブルに苛まれながらも,コンサートへと向かっていく。
一方阿嘉は,郵便配達の仕事の最中に,宛先不明の配達物を見つける。
その配達物は,終戦時に引き上げていった日本人教師の娘が父の60年前の恋文を,父の当時の恋人に送ったものであった。

<当時の感想>
美しい砂浜が残る鄙びた台湾の海辺の町の情景と音楽がとても印象的な映画である。
台湾の映画であるが,作品中の恋文は,非常に格調高く美しい日本語でつづられ,世代や国境を超えて通じる普遍的な想いを伝えるものであった。
必要以上のご都合主義,主役の二人の祖先が恋人同士だったというオチにはならなかったのは良かった。
60年前の想いが,国境を超えて共感される,それだけで十分だと思う。

台湾の映画を観たのは初めてであるが,意外と日本人の感性にフィットしている感があった。
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