このレビューはネタバレを含みます
第2次世界大戦終戦末期。
マッカーサーの財宝を巡る極秘作戦を遂行した陸軍将校たちと20名の女学生たちの運命が描かれた作品。
まだあまり有名でなかった(らしい)頃の土屋太鳳さんの出演作だと知り、8月のこの機会に鑑賞。
"幽窓無暦日"
自身を鼓舞する際に「比島決戦の歌」を口ずさむ女学生たち。
"七生報国"と記されたはちまき。
時代に巻き取られると、いとも簡単に(簡単ではないだろうが)被害者にも加害者にもなり得るのだと思った。
原作小説があることも知らなかったため、最後までこれは実話なのか創作話なのかという疑問が渦巻いた。
少佐 真柴を演じた堺雅人さんがよかった。
役柄上、悔しさ、不甲斐なさや言いようのない怒りを飲み込むシーンが多々あったが、本当に奥歯にヒビが入ってしまうのではないかと心配になるような空気感と覇気を纏っていた。
シュールにお茶の間で消費されるような役ではなく(演技の幅としてはそれもそれでいいが)重厚感のあるこういう堺雅人さんをもっとみていきたいと思った。