方眼

西部無法伝の方眼のレビュー・感想・評価

西部無法伝(1971年製作の映画)
3.9
1971年”Skin Game”。クインシーが主人、ジェーソンが黒人奴隷、といった役割の詐欺師コンビ。奴隷制度が州によって異なる19世紀末のアメリカ、競売して逃走というジェーソン側にリスクが大きい方法で稼ぐ。そこにナゾの美女ジンジャーが合流、3人と追っ手たちの追跡、さらにルピタ・ニョンゴ的美少女ナオミの救出劇も加わる。と、30分くらいまではかなり面白くなりそうな要素ばかりで期待大なのに、ハネないまま終わる。ジェームズ・ガーナ−はTV「マーヴェリック」の西部劇映画版をやろうとした形跡あり、ルイス・ゴセット.JRやスーザン・クラークとのシーンはどれも意気込んでしっかり作っていて、それが全体の流れを阻害。3人の詐欺師も葛藤が薄く、ジェーソンのピンチとその代償も、もったいない。ナオミの元主人や、開放論者のユダヤ教徒など、面白いキャラいるのにさらっと行く。一方でアフリカン4人のギャグ、そんなに面白くないのに尺がある。悪役も怖くなく、ふにゃふにゃしたままメキシコに行って、歌って踊って終わる。ルイス・ゴセットのインテリと奴隷の英語使い分けギャグも時代か。コメディなのにフリと回収にキレが無いんだな。
方眼

方眼