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ベルンの奇蹟のNOBUのレビュー・感想・評価

ベルンの奇蹟(2003年製作の映画)
3.3
敗戦後9年の1954年のこのスイスW杯が西ドイツにもたらした奇跡。この映画では、ある少年とその家族、そして、捕虜で帰還し家族と巧くいかない父の姿を中心に描かれた親子の物語ではあるが、そのラジオから聞こえる試合の模様が効果的に臨場感を際立たせている。個人的に好きなシーンは、ラジオからの実況に合わせて、広場でサッカーをする少年たち。そこにドイツ敗戦から9年を得てようやく希望をつかみはじめた人々の姿が読み取れる。
ただ、構成としては、記者である新婚夫婦のストーリーも折合わさり、様々な立場のドイツ人が見つめたベルンの奇跡を描きたかったのだろうが、それがやや複雑になってしまい、全体的に引き締まり感が欠けている。
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