自己陶酔型ホラーファンタジー
そこらのホラーよりも怖いし、全編ずーっと気持ち悪い。
何言ってんの?なにしてんの?なにそれ?
基本ずっとこれ。笑
そもそも作品の語り口自体が気に食わない
主人公は一緒にレストランを開く約束をした恋人に裏切られ、そのショックから声を失う。
いいけど、いいんだけどそれってあくまで個人的な事で厳しい言い方をすれば自業自得とも言える
にも関わらず、あたかも世界が悪い、私は正しい、だから喋らない、嫌な事には目をつむるという姿勢は余りに独善的で不愉快
導入部から人として大きく歪んでいる主人公を見せられるので共感もくそもない
なにか外的な悪がいてその影響下でそうなったならまだ分からなくもない。
けどこれは"喋れない"ではなく"喋らない"主人公の勝手であり自己中心的世界観を作り出してるに過ぎない
そのくせ劇中豚と心の声を通じ会話させ主人公の声を聞かせてしまうって意味が分からないし、ラストで声を出すプロセスがなんの脈略も繋がりもなくただ不可解
あくまで主人公を悲劇的なヒロインに仕立て上げた上で、だから尊い、特別な力があり人よりも無垢みたいに描いてるけどこれ以上の悲しみ抱えて生きてる人いっぱいいるぞって思うし甘すぎる
別になんにもしてないのにその人の料理を食べたら願いが叶い、喋らない主人公に優しくなんの疑問も持たず汲み取りながら会話し始める始末
これは主人公の人柄や言動によってもたらされた優しさではなく、主人公自身が世界がこうあって欲しいというただただ独善的な、こんな事があって喋らないから汲み取ってくださいね的な気持ち悪い考え方
人を馬鹿にしたような作品