「運命」「真実の愛」を信じるトムと、恋は絵空事と言い切り「自由」を求めるサマーが過ごした500日。
2人の関係が晴れたり曇ったりする中を、時間軸が行き来しながら進行するので、サマーに夢中なトムの喜怒哀楽が目まぐるしく変わるのが、面白くもあり切なかった。
今後の成り行きがわかっている状況で時間が戻るので、2人の変化、特にふんわり不思議系のサマーの微妙な表情や仕草が気になってしかたない。
まだ幼いクロエちゃんが演じる、おマセで頼れるトムの妹のアドバイスは常に的を得ていたし、親身になって心配するトムの親友たちもいいキャラ。
ラストの2人の会話はトムにはかなりのボディブロー。これはなかなかこたえます。
でも運命を信じなかった彼女が運命的な出会いを受け入れたのはトムとの出会いがあったからこそであり、人生は自分で切り拓いていくものと新たな一歩を踏み出せたトムにとっても、この500日があったから。
ラストのオチはちょっと読めてしまったけれど、ニヤりな展開。
人生も季節と同じように巡り巡っていく。
理想と現実を2画面構成で同時進行で見せたり、アニメーションやナレーション、ハッピーな気持ちをフラッシュモブ状態で表現するシーンがあったりと、凝った演出が散りばめられていて面白かった。
そして音楽のセンスの良さ。
ミュージックビデオ出身の監督と知って納得でした。