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嘘つきみーくんと壊れたまーちゃんのtetsuのレビュー・感想・評価

3.0
瀬田なつき監督作品と聞き、鑑賞。


[あらすじ]

"過去に起きたとある事件"で出会ったみーくんとまーちゃん。
不可解な連続殺人や児童誘拐事件が多発する街で、十数年ぶりに再会した2人の不思議なラブストーリー。


[感想]

ポスターヴィジュアルからは、想像もつかないクセの強さと内容のエグさ。

『殺さない彼と死なない彼女 』と似たような題材でありながらも、作家性が爆発しすぎて、シンプルに疲れるゲテモノ映画でした。

理不尽かつ、精神的にキツくなる痛々しい描写の数々。
(しかし、年齢制限は全年齢対象のG指定。笑)

たぶん、事前情報もなく観ていたら、確実に無理なタイプの映画だったなぁとも思います。苦


[瀬田なつき作品として]

瀬田なつき監督作品としては、他作にも繋がるこれらの要素が興味深かったです。(以下、箇条書き。)

・鼻歌
・尾行
・室内での破壊行為
・リアプロジェクション
・飛ぶ風船
・水まき
・二者の関係性
・過去と現在の時系列の交錯

その他、今見ると、チープにすら感じる合成演出など、かなり尖った実験的な手法も心に残りました。


[おわりに]

クレイジーでシュールな笑いが合わなければ、かなり観ていて疲れる本作。

しかし、西尾維新さんリスペクトのラノベ原作を可能な限り再現したセリフや、ありがちな青春恋愛ものとは一線を画した影のある物語など、独特な作風にはハマる人がいそうなのも確か。

個人的に、オススメしたい作品とは思えませんが、少し変わった映画や猟奇的な描写が好きな人は、楽しめる作品だと思いました。
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