りり

レイクサイド マーダーケースのりりのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

講師を招き、湖のそばの別荘で中学受験へ向けた合宿を行う3家族。そこを訪れた招かれざる客の登場により、1件の殺人事件が起きる…というミステリー。評価が低めなのでどんなもんかなと思ったけど、原作は東野圭吾の小説なのでわかりやすく、事件の意外な真相も用意されていておもしろかった。私はこういう目的のために倫理観を歪ませる人間の闇みたいなストーリーは好きなので割と楽しめたものの、倫理的には加害者側に全く共感できなくてイラッともしたので、低評価はこの胸くそモヤモヤストーリーのせいかもとも思った。殺された彼女もその親の大切な娘だったわけで、自分の子のために存在を抹消していいことなんてないよね。

少ない登場人物と、閉鎖的な場所で物語が進むので、映画もいいけど舞台で見てもおもしろそうな脚本だと思った。原作未読だけど、出版された時期から推測するに、90年代別以降の凶悪化する少年犯罪や、お受験熱の高まりなどの社会の動きを小説に反映したうちの1作なのかなと感じた。
特に親たちがヒートアップしすぎる受験批判は強くあるように思えた。
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