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レイクサイド マーダーケースのodyssのレビュー・感想・評価

3.3
【真野裕子の代表作かも】

青山真治監督作品。原作は東野圭吾(私は未読)。 

名門私立中学のお受験を目指して、塾の講師と3組の夫婦、そして受験する子供3人が湖畔の別荘(集まった中にいる医師夫妻が所有しているもの)に滞在している。そこに滞在者の一人であるアートディレクタ(役所広司)の愛人(真野裕子)が訪ねてきた。やがて彼女は殺され、アートディレクターの妻(薬師丸ひろ子)が犯人だと名乗り出るのだが・・・。 

ミステリーだが、謎解きよりも、作品全体の雰囲気を楽しむべき映画だろう。青山監督は、「理由」の大林監督とは逆に、登場人物たちの背負った社会的背景をあまり前面に押し出さずに、むしろ湖畔の別荘を包み込む静かで不気味な雰囲気のようなものを浮かび上がらせていて、これはこれで一つの行き方であろうと納得した。 

殺される役の真野裕子がたいへん美しい。 
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