空きっ腹に酒

ひなぎくの空きっ腹に酒のレビュー・感想・評価

ひなぎく(1966年製作の映画)
-
この朽ちた世界を生きるなら、楽しい遊びを見つけましょう。おじさんと食事して、時間になったら汽車に乗せて、さよならバイバイ。お酒を飲んですっかり楽しくなったのならば、好きなだけ はしゃぎましょう、だってステージの主役はわたしたちだもの。お部屋の中に火をつけて、あれもこれも食べて、電話ごしに聞こえる愛の囁きはおしゃべりのネタにして、ハサミでちょきちょき、あなたもわたしも、どれもこれも全部切ってしまいましょう。
さあ、今度は何をして遊ぶ?
今度は派手なお化粧をして、街に出てみましょう。ねえ、どうして誰もわたしたちのことを気にも止めないの?わたしたちのこと、見えていないの?わたしたち、本当にここに存在しているの?


お洒落ガールズムービー♡みたいな感じで謳われているけれど、そんな可愛いものからは かけ離れていて正直驚いた。これは、彼女たちなりの、世界に対する小さな抵抗なのだと思った。どうしようもない世界を生きるなら、世界の望むお利口さんとして生きるより、めちゃくちゃやって、楽しんで生きていく方が人間らしくてずっといい。そして女(の子)であるならば、可愛らしさを最大限の武器にして遊んでしまえばいい。
空きっ腹に酒

空きっ腹に酒