サド和尚

ブレード/刀のサド和尚のネタバレレビュー・内容・結末

ブレード/刀(1995年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

背徳の街と無情の荒野に、復讐と殺戮の旋風が吹き荒れる、怒濤の片腕剣戟武侠活劇。
に、どうしようもないほどモヤついた、モテ期到来で何か拗らせてもうた女子の自分語りが付いてきます。
まあ、そんなモヤつき要素は大した問題ではありません。

何しろアクションの速さ、キレ具合が尋常のものではありません。
片腕を失い、心身共に打ちのめされた挙句の、文字通りに血水泥になるギリギリの戦い振りは、実に肝が冷え、また血を熱くさせてくれます。
鉄鎖を纏う折れた形見の剣や、ギミック満載の双刀など、主役陣の得物の唯一無二さからも目が離せません。
受ける太刀ごと叩き割るぞと言わんばかりの、刀匠の鉄輪付き肉厚刀は使い方も含め、絶品です。最初はアレが主役剣かと思いましたよ。

死闘の数々は何度でも楽しめるので、モテ期拗らせ女子がもっとしっかりしてくれて話をテンポ良く進めてくれたら、得も言われぬ怪作になったかもと悔やまれる所です。
が、まあそこは元より肉体的ハンデを抱えつつも強敵を討つ復讐劇、それもまたハンデの1つだったのかもしれません。
二兎追う者は一兎をも得ず、をしっかり地で行ってくれましたし。
何にせよ、不思議な作品です。
サド和尚

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