紅蓮亭血飛沫

ブレード/刀の紅蓮亭血飛沫のネタバレレビュー・内容・結末

ブレード/刀(1995年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

1967年の香港映画・片腕必殺剣のリメイクである本作。

カメラワーク、ストーリー構成的にはどこか不親切というかいい加減な節が否めませんが(ヒロインに関してのああだこうだはバッサリカットしてしまってもいいのではないかというぐらい、あまり必要性を感じられなかった)、要である“殺陣”は秀逸というほかありません!
数えるのも億劫な位の時間を要し、リハーサルと訓練を熟してきたのが伝わってくると同時に、登場人物の募るに募った屈辱を払拭せんとする復讐心を爆発させる、チウ・マンチェクの眼力と油ギトギトの表情がバッチリです。
まるで舞踏を取り入れたかのような旋回を重視する戦闘スタイルはそれだけで心を踊らされますし、尚且つ片腕であるからこそ持ち前の剣に鎖を括りつける事で欠点をカバーし、その場に応じた多種多様な使い方を見せていくのも乙なもの。

細かい事抜きのアクション重視映画としてはかなりいい出来映えだったかと。
ストーリー構成通してそこまで惹かれなかったのもあり、少々退屈に感じてしまうのが惜しいところですが、クライマックスの死闘はこれまでの鬱憤を全部晴らしてくれるぐらいの高品質なものを魅せてくれたと思います。