マーくんパパ

別れの曲のマーくんパパのレビュー・感想・評価

別れの曲(1934年製作の映画)
3.9
ショパン(1810〜1849)の半生記自伝映画。戦前ドイツ映画の質の高さをまじまじと感じさせられた。天才ピアニストを戦乱に巻き込む事なく祖国ポーランドからパリへ送り出す恩師の教授、祖国のロシアへの蜂起を知り自分が参加できない悔しさを押し殺し演奏する激しいピアノ即興曲、マジョルカ島へ旅立つショパンに未練を残さないよう恋人コンスタンツィアは連れなく装うが自分の為に作ってくれた曲をお別れの記念に演奏してとせがむ。コレが“12の練習曲作品10-3ホ短調”別れの曲。この時代の名士がショパンの演奏会に顔を揃える、バルザック・デュマ・ユーゴー・リスト。そのリストがショパンを後押し、2人のピアノ練習、片手で弾いて肩越し片手で握手の名シーンetc見どころ満載の贅沢な映画でした。