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ふりむいた花嫁のmingoのレビュー・感想・評価

ふりむいた花嫁(1961年製作の映画)
4.0
ラスト10分これまでの花嫁シリーズとは違ったオトナな解答に流石の番匠!と平伏すことになる。一味も二味も熟練みを増した人生の在り方・生き様に気づきを得る。淡島千景の語りに確かに耳をかたむける伴淳、「分かった身を引こう」普段おちゃらけた人が相手のことを理解し、少しの寂しさを含んだ「微笑み」という所作にただただ胸が裂かれる想い。さきほどまでの伴淳vs三井のくそみそな罵り合いが嘘のようだ。
番匠の映画は「恋とのれん」でもそうだったが私たちの過ちを次の世代ではして欲しくない…だけではなくきちんと「世代を継ごう」というメッセージ性がたまらなく良い、人間讃歌でもあるのよね。会社だって人で成りたっているし生活は他の人の支えなくしてあり得ない、当たり前のことを嫌味なく大衆娯楽として届ける職人監督、番匠センセにただただ敬服いたします。

花嫁シリーズ初期では主に永井達郎が担当していた「親父が連れてきた謎花婿役」にまさかの大泉滉が昇格。ドジョウ博士として川でガシガシ「私はドジョウのいるところが勘で分かるんですよ」いや研究の結果じゃなくて勘なのかよふざけんな!(最高)退場したかに見えて倍賞と豊三がいざ結婚するゾの場面でサラッと「ドジョウをもらいに来ましたよ」じゃねえんだわ〜
本作の小金治もまさかの倍賞花婿候補かと思いきや今回は千之赫子とイチャイチャありのご褒美か?この2人と伴淳の3人で小坂一也出演のテレビ観るとかこんな「家庭」幸せでしかないよ。あとはやっぱり本作も飯テロね、刺青いれまくりの是空じいさんが食らうドジョウの美味そうなこと!満面のニカァて笑顔、前歯が出て歯が黒めでかわいい。おれんとこにもネギ多めに入れてくれ千恵子姉さん!
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