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奇跡の海のアイのネタバレレビュー・内容・結末

奇跡の海(1996年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「信じるものは救われる」という美しいメッセージを、わざわざ残酷なストーリーで描いたトリアーらしい人間讃歌のお話。

主人公は死んでしまったけど、「彼のために」娼婦となり、結果、彼は生還した。だから、主人公的にはこれはハッピーエンド。ということだと解釈した。

幸せになるための信仰なのに、「信仰すること」が目的になって、身近な人を冷酷に切り捨ててしまうような形だけの信仰に、果たして何の意味があるのか?

たとえ教義に反しても、愛する人のために信じ、行動し続けた主人公こそ、心から神を信じる人間のあるべき姿だ。だから神は祝福し、鐘を鳴らした!ということだと思う。

相変わらずプロットは酷いけど、文脈的には人間味、愛情に満ち溢れた素敵な映画。
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