喜連川風連

ええじゃないかの喜連川風連のレビュー・感想・評価

ええじゃないか(1981年製作の映画)
4.0
ラストシーンの爆発!!!これが今村昌平か!

各シーンから人間と土の匂いを感じる。

徹底したリアリズム。田舎もんが汚い肌着を身に纏えば、江戸のヤクザものは美しい羽織をつけている。

見世物小屋、ゾウの襲来、茨城系の北関東なまり×江戸なまり。上半身裸を恥じない気風。もう一つの失われた文明を見ているようだった。

桃井かおりの怪演。江戸に生きたメンヘラ女。未亡人になっている間に貞操観念が失われているのは、戦後直後の戦争未亡人を思わせる。物凄い色気。裸で橋の手すりに縄でくくりつけられるのが面白すぎる。

前半から中盤にかけて縦の格子で画面を区切るカットが多かった。

後半格子のシーンが無くなることから、画面が一気に開放された印象を覚え、盛大なカタルシスを感じた。

カットが長く話がぶつ切りのため、見る人を選ぶものの、美術の作り込みが凄まじく、失われた江戸文明の最後の残滓。

村八分。野犬。貧乏人。社会不安。乞食。

田舎の閉鎖的な気持ち悪さと都会の強欲さそれを吹き飛ばすええじゃないか。なぜか令和を感じる映画だった。

「世の中の変わり目はきつぅござんすね〜」
コロナ収束で待つのは狂乱の祭りだろうか?

ラストシーン、映画史に残る狂乱。素晴らしい。
喜連川風連

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