ボブおじさん

34丁目の奇跡のボブおじさんのレビュー・感想・評価

34丁目の奇跡(1994年製作の映画)
3.8
1947年版のリメイク作品だが、脚本にジョージ・シートンの名があるようにオリジナルにかなり忠実に作っている。

脚色を加えたジョン・ヒューズは、1980年代に「ブレックスファスト・クラブ」や「フェリスはある朝突然に」などのティーンズ映画の名手として名を馳せ、後にファミリー映画の製作や脚本家として活躍した。最も有名なのはクリスマスの定番「ホームアローン」シリーズだろう。彼がいなければ、あの大ヒット映画は存在しなかった。

オリジナルの脚本が優れている上に、脚色を1990年代のファミリー映画最大のヒットメーカーが手掛けているので当然面白い。サンタがオランダ語を話すエピソードを手話に置き換えるなど1994年なりのアップデートもされている。

また、クライマックスの裁判シーンとラストにもアレンジを加えている為、オリジナルを見ている人にも楽しめるストーリーとなっている。

1947年版ではエドマンド・グウェンが演じてアカデミー助演男優賞を受賞したクリス(サンタ)役を「ジュラシック・パーク」などの名優リチャード・アッテンボローが演じ貫禄を見せている。子役の女の子もナタリー・ウッドに負けず劣らず可愛かった。


今後もし、あなたの周りで〝サンタなんて信じない〟という子が出てきたなら、こう言えば済むことだ。〝その件については、既に裁判で決着がついている〟😊



〈余談ですが〉
昨日も金曜ロードショーで「ホームアローン」が放送されていたが、毎年クリスマスシーズンになるとジョン・ヒューズのことを思い出す。1980年代の「ブレックスファスト・クラブ」や「フェリスはある朝突然に」は、自分が青春時代にリアルタイムで観た映画だった。

1990年代には「ホームアローン」や「ベートーベン」シリーズなどのファミリー映画の製作・脚本家として大成功を納めたヒューズであったが、2009年に心臓発作の為、59歳の若さで亡くなった。

生きていれば本作の様な心温まる作品やファミリー向けのコメディ映画など、もっと多くの作品で我々を楽しませてくれただろう😢