片腕マシンボーイ

怪談の片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

怪談(2007年製作の映画)
3.0
中田秀夫の結構前のん!評価低い!思ってワクワク観たんやが、そこまで酷くもなく……最近の中田秀夫のポンコツに慣れ親しんだマシンボーイはこんなん中田秀夫じゃねぇ!ってガックシきたぞぉ、スンスン

親の代から連なる憎しみが情念により濃縮され怨念となり襲ってくんぞ!って話

中田秀夫やから怪談と言いつつもJホラー的な演出を織り交ぜた遊び心に、さらにポンコツ心を加えたおもしろ映画になることを期待したけども……、意外と普通に怪談やっていて、浮世絵から長い黒髪を揺らしながら這い出してくる怨霊とかやんないんか〜い!ってなったね
でもよくよくフィルモグラフィーを見てみたらば……「クロユリ団地」や「インシテミル」より前の作品かぁ、まだポンコツ映画の巨匠として走り出すより前の作品で、猫かぶってまともな映画撮っていた頃やなぁ、ガックシ

にしても、まぁ確かにそこまで面白くも無かったけどもここまでのスコアの低さはなんやろなぁ?豪華過ぎるキャストでハードルが高まり過ぎた反動か?中川信夫等の名作怪談映画と比較された結果か?まぁ怖さを求めるとイマイチやったけど、モテモテクズ男とそれに惚れて地獄への一本道を突き進む女たちのドロドロ愛憎ドラマとしては悪くなかったと思うよ

そんなモテモテ男新吉を演じた尾上菊之助……歌舞伎役者に詳しくないマシンボーイは、これ誰やろ思いながら観ていたが、調べたら……あぁこの人か、今の顔よりもだいぶさっぱりした顔ちゃう?役作りかな?
最初は一途な男やと思ったのにたちまち優柔不断でタチの悪い優男になるんがとてもクズでなんともクズだったね、あと意外と喧嘩強い描写はまぢそんな馬鹿な!なってポンコツ臭醸していたよ

そんな新吉と関わる女たちがまた豪華で、最初に新吉に惚れられて良い仲になった挙句、見事なメンヘラ激重女と化す第1の女黒木瞳の面白さ!もう少しホラーらしい怖さを見せて欲しいとは思ったが、遺言の〝こん後嫁を娶ったらとり殺す〟だっけ?名言やなぁ、思いましたね、ぺろぺろ
井上真央(第2の女)、麻生久美子(第3の女)、木村多江(黒木瞳の妹)、あたりはこれっつって見どころもなかったけど、個人的なMVPは性悪なホステスを演じた瀬戸朝香ね!新吉をゆすって小金を稼いでやろうっつ〜小悪党で、新吉に惚れた3人の女達とは全く別の方向性で物語に絡んできて、おやおや?この一貫性のなさ!でも着物姿がどえらいエッチだから好きー!なったね、マシンボーイも村上ショージみたいに朝香姐さんの子分になりてぇや、ぺろぺろ

あ……でもMVPはやっぱりあの赤ちゃんかなぁ?泣かない赤ん坊っつ〜絶妙に不気味な存在が本作で1番Jホラーっぽい要素やったかもしらんね!赤ちゃんがみるみる成長して黒木瞳になる展開とかあったら完全にポンコツJホラーでゲラゲラしたんやけどもなぁ、残念