140字プロレス鶴見辰吾ジラ

バッドボーイズ2バッドの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

バッドボーイズ2バッド(2003年製作の映画)
3.6
【クラッシュ】

本作は2つのモノを壊していて、1つ目は真面目さ、2つ目は時間です。マイケル・ベイにグレムリンに水を与えるように大金を渡してしまったことによる物量主義の2作目です。ハイウェイをふんだんに使った贅沢なカーチェイスは、「マトリックス:リローデッド」にもありましたが、キメるところはキメてるんです。不謹慎さも霊柩車による逃走など死体で遊ぶ感覚や安置所で頭が取れて脳ミソが露出してしまうシーンもあります。R指定が掛かってしまったことで当時の私は劇場で見られなかったのですが、バディムービーかつアクション映画で150分弱はキツい。マーティン・ローレンスとウィル・スミスの掛け合いもくどくなってしまってるがゆえに時間や倫理観の抑制はある程度ないとゲンナリしてしまいます。大盛にすれば幸福が得られるわけではないと映画に教えてもらえます。それでも1作目が土台にある分、楽しめることは問題ないですが、1作目と比べて物量クラッシュのキメどころは強化されましたが、時間的にキレ味は下降してストレートは速いがコントロールに精細を欠くメジャーリーガーのような映画です。マイケル・ベイ批判に繋がってしまってしまいますが、彼には現実と時間の抑制で手綱を握ってくれる重要さは痛感できて、スピルバーグが賞賛したカーチェイスのキレ味1点に力が注がれると不真面目、不謹慎なバディムービーに花が添えられると感じます。