ちょうどいい

灼熱の魂のちょうどいいのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.7
苛烈に、そして酸鼻極まる内容が静かに語られていく前半から中盤もさることながら、衝撃的な展開を見せるサワリは圧巻。

出生の秘密を時代を前後させて描写する様は、さながら『サラの鍵』を彷彿させる。
否、衝撃度は『サラ〜』以上か。

プロットの妙や耳を疑いたくなるおぞましいラストの衝撃度はかなりのもの。

そして、多投される伏線の回収もお見事。

これ、衝撃的過ぎてかなり疲れます。

映画をより堪能するには、「シリア社会民族党」「レバノン内戦」「マロン派とPLO」をwikiった方がいいかも。

中盤までは母娘の顔がいささか似ていて、剰え母娘の時代が交互に描かれるので、晦渋と思ったらしっかりと戻っての試聴を勧める。