えばら

灼熱の魂のえばらのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.2
重いなんて言葉では到底表しきれない衝撃。
かなり観る人を選ぶ映画だし、自分はまだ全然咀嚼できていない。けれども本作の素晴らしさを理解出来るのは十年後、いやもっと先かもしれないので、一旦記録しておこうと思う。

ストーリーが難しい訳ではない。説明も十分だし、全く飽きさせない構成になっている。
それでも最後の思いをあのような言葉で紡げるのが理解出来ない。けれど、何故かとても美しいのだ。

一つ身に染みて思ったのは、中東で起きている事は容易な言葉で片付けてはならないということ。
今でも続く争いのニュースを見る度に、「平和になって欲しい」とか素直に思っていたけど、なんだかそういう次元ではないのだ。
愛って何だろうと思わされた。

自分は重い映画の耐性がある方と自覚していたけど、これはちょっとマジでやばい...。
そこにメタファーで純粋数学とか入れて来るくせに、最後は「1+1」でネタバラシしてくるドゥニ監督。なにもんなん。
ただ、彼は現在砂の映画作ってると思うとなんかちょっと癒される。
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