このレビューはネタバレを含みます
ドゥニ監督の初期作にして、衝撃的な人間ドラマ。
主人公の双子の姉弟に残された死んだ母親の遺言。
姉には「父親を探せ」、弟には「兄を探せ」とあって、母親に色々と嫌な目に遭わされたのにこれかよ!と早々に離脱した弟に対し、母親のバックグラウンドが知りたかった姉は、母親の人生を辿る旅に出る。
本作、後半の双子の出自がわかってからの展開がとにかく過酷で、「1+1=1」というセリフが印象的だったな。
宗教の争いの中に身を投じることになってしまった母親が15年監獄で収監されていて、監獄で拷問された後に生まれたのが2人で、拷問したのが昔に生き別れた息子だったという事実がキツすぎる。
しかも、息子は母親に会いたい一心で指名手配になるために殺人マシーンになって、闇に堕ちていったというのもキツい。
ただ、演出も脚本も演技も強すぎなので、ダレないで釘付けだった。
それに本作の世界観にRadioheadの曲が合うこと合うこと。