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灼熱の魂のバロウズのレビュー・感想・評価

灼熱の魂(2010年製作の映画)
4.6
「1+1=1なんてあり得るか?」

母親を亡くした双子に届けられた遺言から始まる壮絶な人間ドラマ。
レバノン内戦を下敷きにとにかく憂鬱、救いようのない話で、事の真相が明らかになったときはあまりの衝撃に言葉を失ったが、ラストの手紙で若干救われた感じ。
バスが炎上するシークエンスなどは非常に残酷であると同時に芸術性を感じさせる。
オープニングを飾るRadioheadの曲も良い味を出している。
原作は戯曲らしいが、それをこれほど重厚かつ陰惨な戦争、人間ドラマに仕上げたヴィルヌーヴ監督の手腕には感服せざるを得ない。
できればネタバレ、前情報無しで見てもらいたい。
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