藤沢周平の小説を原作とし、市川染五郎と木村佳乃共演のヒューマン時代劇。
江戸時代の東北の小藩。
剣術に秀でた15歳の文四郎は、貧しい家の幼馴染の娘ふくとは大の仲良し。
ある時、ふくが川で洗濯しているとヤマカガシに指を咬まれてしまう。
それを見てい文四郎は応急手当する。
ある日、文四郎の父は、藩の世継ぎ騒動に巻き込まれて切腹を命じられ、家は没落する。
一方、ふくは父に連れられて江戸に旅立ってしまう。
月日は流れ、ふく(木村佳乃)は殿様の側女となり子を宿すが……
藤沢周平の作品らしく、切なくもどことなくほっこり、そしてしみじみとした思いに浸れます。
文四郎の子供時代からの二人の友人との絆も暖かい。
一方で剣客の文四郎の気迫の殺陣も見ごたえありました。
「死にゆく者の気持ちとは!」
文四郎とふくの運命にも注目です。
「この指覚えておられますか?蛇にかまれた指です」
「よく覚えています 忘れようとも忘れ果てようとしても 忘れられるものではございません」
青春、友情、父子の絆、せつない愛が綴られた珠玉のヒューマンドラマです。
2022.1 BS・日テレで鑑賞