菩薩

ウンタマギルーの菩薩のレビュー・感想・評価

ウンタマギルー(1989年製作の映画)
4.0
素晴らしくフリーキー。日本映画の文法に全く染まっていないまさに琉球映画と呼ぶべき一作か。こう言うのを観ると小林薫は状況劇場出身だったなと思い出すし、戸川純のキャラクター性は言わずもがな、青山知可子が何がとは言わんが凄過ぎる何がとは言わんが。小林薫が舞空術を平気でマスターしているくらい文字通りぶっ飛んだ作品であるが、話の筋そのものは破綻ギリギリのところをキープしている、と思ったら最後は突如『気狂いピエロ』ばりの爆発力で円環が断ち切られるんだから驚いてしまう。搾取と支配、独立と復帰の狭間で揺れる沖縄、PARCOが文化発信の最前線基地でいられた最後の時代を象徴するかの様な作品になっている気がする。
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